岐阜県が「障がい者雇用企業支援センター」を開設
企業の障害者雇用に関する総合的支援拠点として機能
岐阜県は2014年3月に策定された「岐阜県成長・雇用戦略」において、最重要プロジェクトの1つに「障がい者の一般就労拡大プロジェクト」を挙げています。これは企業における障害者雇用の促進を目的としています。
このプロジェクトの一環として2015年4月20日、岐阜県シンクタンク庁舎内に企業の障害者雇用に関する総合的支援拠点として「障がい者雇用企業支援センター」を開設しました。障害者就労支援の経験のある専門スタッフが、企業・福祉・教育・行政と密に連携をとることによって、企業が積極的に障害者を雇用できる環境を作ります。具体的には、雇用に向けた受け入れ体制整備のアドバイスや、障害者の能力を引き出す仕事づくり、定着を担う支援機関とのネットワークーク構築などの支援があります。
障害者の職域拡大と雇用創出のための活動を実践
同センターの具体的な業務内容は、主に以下の通りです。
【企業への専門的なアドバイスや提案】
■障害者の雇用管理や受入体制整備の助言
※相談・助言にあたっては、「障害者雇用アドバイザー」として任命する障害者雇用に積極的な県内企業の担当者を派遣することも可能です。
■障害者雇用の理解促進のための出前講座の企画・開催
■障害のある従業員の方向けの人材育成研修会の企画・開催
■障害者雇用先進企業と支援者を招き支援方法を共有する情報交換会開催
【求人企業と求職障害者のマッチング】
■将来就職を考える障害者と企業の出会いの場となる就労相談会を、県内5カ所で開催
【企業における障害者の職場定着支援】
■企業内「職場適応援助者(ジョブコーチ)」養成研修の開催
障がい者雇用企業支援センターを企業にとっての障害者雇用選任チームとして活用できるのがアドバイザー事業です。この事業は、障害者就労支援を通じた経験と、「企業・福祉・教育・行政」との繋がりを活かして、社外の障害者雇用担当部署として、企業の障害者雇用を一括に請負い、障害者が会社の戦力となるよう導くものです。社内研修等にも活用でき、 またアドバイザーの事業所での事業所見学など実地研修も行うことも可能です。
その他、アドバイザー事業の一貫としてさまざまなサポートを展開しており、それぞれの内容について紹介します。
【出前講座】
障害者が身近なところで働いていない、活躍していないため、正確に障害者像をつかめていない企業に対し、障害者雇用の理解を深めることを目的に、企業の会議室等で講座を開催します。出前講座では、障害者に接していただくため、障害のあるスタッフが講師として参加することも可能となっています。
・場所:出前先の企業の会議室など
・開催回数:要請ごとに都度実施
・費用:無料
・対象:企業で働くすべての方(特に受け入れ予定の現場責任者、現場社員など)
・体制:事業担当者と障がい者雇用企業支援センターで働く障害のある社員
講座内容
1.障害について
障害者雇用の意義/国内の障害者雇用の現状
2.業務の洗い出し
障害特性と就労のための課題/雇用アドバイザー企業における事例紹介
3.雇用管理の体制
職場環境の整備/企業用チェックシートの記入/職場適応援助者養成研修の紹介
4.支援機関との連携と助成金の活用
各支援機関の役割/ハローワークについて/助成金の活用について
【障がい者サポート】
企業で働く障害のある従業員向けセミナー(研修会)の開催。
今まで取り組んできたピアサークル活動や、独自の定着支援の経験を活かし、モチベーションアップと自分で心がけるストレスコントロールなどを学ぶことができます。
【仕事づくり・受入のアドバイス】
企業の利益につながる雇用方法の助言・提案
【情報交換会】
他社は、どのように障害者を雇用しているのか、先進企業と支援者を招き、リアルな事例等を伝えています
【トップセミナー】
「経営戦略としての障がい者雇用」にフォーカスした経営層向けセミナー
【障がい者雇用ワークショップ】
現場の自発的な支援や理解を促す障害者指導を模擬体験