新潟県が障害者雇用助成制度を拡充
新潟県の雇用促進の取り組み
新潟県では障害者雇用の促進に向けて、さまざまな取り組みを行っています。きっかけは平成22年、民間企業の障害者実雇用率が全国46位まで低下したことにはじまります。このことを受け、県内の各関係機関が連携し、「障害者雇用促進プロジェクトチーム」を発足して障害者雇用の促進を図るようになりました。
その後、法定雇用率の引き上げ等により、新たに「新潟県障害者雇用促進プロジェクトチーム」と改編し、関係機関が一体となって、さまざまな施策を行っています。
これらの取り組みの結果、平成30年6月1日現在の「障害者雇用状況の集計結果」では、障害者雇用率は2.06%となりました。この結果、過去最高を7年連続で更新したことになり、また、初の2%台となりました。
民間企業(45.5人以上規模の企業:法定雇用率2.2%)に雇用されている障害者の数においても、6,838.5人で、前年より9.9%(618.5人)増加し、13年連続で過去最高でした。
「障害者雇用促進プロジェクト助成金」に新たな支援メニューが追加
障がい者雇用の拡大が進む新潟県では、平成30年度から、障害者雇用促進プロジェクト助成金に新たな支援メニューが追加されました。
新たに追加された支援メニューの概要は以下になります。
■『指導担当者等フォロー支援』(新たに追加された支援メニュー)
こちらでは、障害者の職場定着を支援するため、新たに外部の専門家を活用し、障害者の業務指導を行う担当者等をフォローする取組を実施する県内中小企業等の事業主に対して、外部の専門家への謝金(委託による場合は委託料)を助成します(上限12万円)」とあり、障害者を業務指導している従業員等へのサポートやフォローが期待されます。
具体的には、障害者雇用の理解のために社内向けの研修会を開催し、講師に謝礼を支払う際や、障害者の指導担当社員が、障害者雇用の知識を習得するため、出張し、セミナーを受講する際などに助成対象となります。
また、既存の支援メニューは以下の通りです。
■『障害者雇用率アップ等支援』
こちらは、「障害者を新たに1人以上雇用する県内の中小企業の事業主に対して、雇用の準備に係る設備整備、研修等の経費について助成します(上限60万円)」とあります。こちらは従業員数が50人未満の企業、法定雇用率達成企業も助成対象となり、新規雇用によって雇用数が前年より増える場合に助成対象としています。
■『ジョブコーチ養成等支援』
この支援では、「障害者の職場定着を促進するため、ジョブコーチ(職場適応援助者)の養成に取り組む県内の中小企業の事業主に対して、ジョブコーチを養成する研修受講料及び旅費を助成します(上限10万円)」として、雇用者数にかかわらず、ジョブコーチの養成を行う場合に助成するとしています。
このように新潟県では、より多くの事業主が支援を受けられるように、「障害者雇用促進プロジェクト助成金」を拡充しており、実雇用率の向上をめざし取り組みを進めています。