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テレワークでの障害者雇用を考える

大阪初開催 「障害者雇用トレンドセミナー」

 2018年の「障害者雇用状況の集計結果」によると、民間企業に雇用されている障害者の数は50万人を超え、15年連続で過去最高を更新。2018年4月からの障害者雇用率引き上げにより、さらに障害者採用に力を入れる企業が増加しており、「募集をしても障害者からの応募が少ない」、「事業拡大のスピードに採用人数が追い付かない」といった企業や、「障害者を雇用したいが、オフィスの拡張やバリアフリー化ができない」といった企業も増えています。
 そうした課題の解決につながる施策として注目されているのが、テレワークでの障害者雇用で、2019年7月3日に、「障害者雇用トレンドセミナー」が大阪で初開催されました。

障害者雇用に役立つ充実のプログラム

 セミナーのプログラムは、『「テレワーク」による障害者雇用の課題解決』と題して、障害者雇用の最新動向をまとめた講演や、テレワークにより障害者を雇用している企業事例と、最適ツールの紹介。遠方在住の障害者を雇用している企業の現場からの実践報告、および在宅勤務をしている社員の報告など。質疑応答の時間も設けられ、障害者雇用に取り組んでいる企業の担当者にとって、大いに役立つものとなりました。
 一方、就労を希望している障害者の中には、仕事に対する意欲や職業能力はあっても、「長時間の通勤は体への負担が大きい」、「周りに人がいると落ち着かず、業務に集中できない」など、通常の職場での勤務が難しいため、なかなか就労に結びつかないケースもあります。「テレワーク」の導入によって、障害者の就労環境の選択肢が増えれば雇用の機会拡大にもつながり、企業の積極的な取り組みが期待されます。

背景にあるのは「2020東京オリンピック」と「働き方改革」

 こうした「テレワーク」による障がい者雇用の拡大を後押しするのが、「2020東京オリンピック」と「働き方改革」です。
 東京オリンピックには国内外から大勢の観光客が集まり、大会会場周辺で大変な交通混雑となることが予想されるため、総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、内閣官房、内閣府では、東京都及び関係団体と連携し、 2017年より、2020年東京オリンピックの開会式にあたる7月24日を「テレワーク・デイ」と位置づけ、働き方改革の国民運動を展開しています。
 テレワークの導入は交通混雑の緩和だけでなく、企業の「生産性の向上、人材の確保」、「オフィスコストの削減」、「事業継続性の確保」といった効果があると目され、ワークライフバランスや従業員満足の向上も期待されます。テレワークの導入は働き方改革を進める上で欠かせない施策であり、障害者の就業促進、新規雇用の創出にもつながります。

テレワーク・デイズ 2019 の実施概要

 テレワーク一斉実施の予行演習としてスタートした「テレワーク・デイ」は、2017年(7月24日のみで実施)には約950団体、6.3万人、2018年(7月23日〜27日の5日間実施)には1,682団体、延べ30万人以上が参加しました。
 2019年は、全国で3,000団体、延べ60万人以上の参加を目標に、7月22日(月)〜9月6日(金)の約1ヶ月間を「テレワーク・デイズ2019」実施期間と設定しています。

【実施期間】
  ・2019年7月22日(月)から9月6日(金)の中で、5日間以上の実施を呼びかけ。
  ・参加登録は9月6日(金)まで受け付け。
【実施内容】
  ・様々なテレワーク(モバイル、サテライトオフィス、地域でのテレワーク等)の実施、
   時差出勤、フレックスタイム等を組み合わせた実施など、多様な働き方を奨励。
  ・参加方法は「実施団体」「特別協力団体」「応援団体」の3種類。

テレワーク・デイズ2018の実施結果

 総務省・経済産業省作成の「テレワーク・デイズ2018実施結果報告」によると、多くの企業・団体が、「移動時間の短縮」「生産性の向上」「生活環境の改善」に効果を感じたとしており、「在宅勤務による通勤負荷の軽減」、「通勤ラッシュの時間回避による肉体的・精神的疲労の軽減」、「テレワークをきっかけとして、チーム内での情報共有が活発になった」「テレワークを前提とした事前の業務計画作成はタイムマネジメントの意識につながる」など、組織管理・時間管理にも効果を発揮。「育児、介護中で通常は短時間勤務しか実施できない社員のフルタイム勤務が可能になる」といった声も聞かれます。


 「テレワーク・デイズ2019」では実施期間が5日間以上になり、昨年以上の成果が期待されています。こうした試みをきっかけにより多くの企業にテレワークが導入され、定着することで働き方改革が促進され、同時に障がい者雇用も促進されると考えられ、今後の展開が期待されます。



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