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短時間雇用・就労の拡大をめざして

2017.8.4

川崎市で行う「短時間雇用創出プロジェクト」

障害者雇用促進法で定める法定雇用率で対象としているのは、週20時間以上勤務する障害者です。それもあり、20時間未満の勤務を希望する方が活躍する場は、多くはありません。しかし、フルタイムの勤務は心身の状態的に困難でも、短時間であれば働ける障害のある方が多くいることも事実です。そんな中、法定雇用率の対象とならない「短時間の雇用・就労」の実現に向けた取り組みを行う自治体が現れています。

川崎市では、2016年11月から東京大学先端科学技術研究センター、NPO法人ピープルデザイン研究所と協同で、「短時間雇用創出プロジェクト」を開始しました。

これは2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会、そして2024年の市制100周年に向けて、障害のある人などが暮らす上での障壁や課題の解決をめざす「かわさきパラムーブメント」に掲げる取り組みの一つです。短時間労働を希望する方の就労機会を作り、多様な働き方、雇い方について、本人を含めたさまざまな方との協力のもと、新たなモデルとして創り出すことを目的としています。

同プロジェクトの対象となるのは、障害者手帳所持者または難病を含む取得予定者で、週20時間未満の勤務を希望する方です。各支援機関と協力し、企業訪問による業務内容のヒアリング、仕事の切り出し、雇用ノウハウの提供、また実際に短時間勤務者を雇用した企業に対する採用後の定着支援、勤務する障害者への就労・定着支援などを行っています。

実際に同プロジェクトを始めて以来、清掃や調理場の片付け、搬入・搬出、検品、イベントスタッフなど、2017年4月時点の報告では市内14社に22人が週2時間から勤務する業務に就職しました。

神戸市で短時間雇用の創出に向けたシンポジウムを開催

神戸市でも短時間雇用創出の取り組みを進めています。その一環として、企業の関係者や就労支援関係機関の職員に向けて、障害者の短時間雇用創出についての理解を深め、推進するための連携体制の構築を図るため、2017年7月24日に「障害者の多様な働き方創出シンポジウム〜短時間雇用の創出に向けて〜」を開催しました。

当日は東京大学先端科学技術研究センターの准教授による講演や、実際に短時間労働制度を設けて雇用促進を行う企業の取り組み、神戸市における短時間雇用創出の取り組み、ICTを活用した在宅就労支援の紹介など、障害のある方の多様な働き方についての事例が複数発表されました。

働く力や意欲がありながら、個々の障害特性等から長時間の就労が難しい障害者の雇用が促進されにくいという現状がある中、多様な働き方を創出することで、誰もが仕事を確保できる仕組みづくりの実現や、企業の人手不足解消につながるかもしれません。こうした取り組みによって、その一助となることが期待されています。


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